翌朝の目覚めがよかったので、散歩に出ることにした。
自宅にいるときは朝の散歩などすることも無いのに。

 

駐車場ちかくの囲炉裏のある休み処
祝福の光

 

僕らが来るちょっと前まで、
「なにか高貴な存在がそこにいたんだ」
と想像したくなるような空気が、周囲の山々を支配している。

 

誂えたように栗のイガイガが石の上にぽつんとあった。
動物が食べた痕なのかな?

 

朝散歩の目的地は福地温泉の朝市。ちょうどいい距離だ。

こっちは人間が食べる前

 

お部屋の露天風呂

散歩からもどり、のんびり部屋の露天風呂に入りながら朝餉の刻をまつ。

 

時間を忘れて湯と戯れた。朝の光が心地いい。

 

夕食と同じ個室で朝食です。
飛騨はトマトが特産品なんですね。そして大好きなころ芋もあります。

 

うどんにからめた温泉卵を薄味の出汁で

 

岩魚の一夜干し

 

炉端でフルーツとヨーグルト。ブルーベリーのジャムとはちみつ

 

 

無情にもチェックアウトの時間が近づいてくる

 

チェックアウトのために母屋に戻ると、古材の板の間が木漏れ日で色を帯びている。
ここでの一夜の総仕上げと言わんばかりに気分を盛り上げてくれる

 

音があったのかなかったのかは覚えていない。
でも、静かな静かな朝の記憶が残っている。

 

 

桂の木々の合間に、ぽつりぽつり離れ家

桂の木が生い茂る山間に、
ぽつりぽつり点在する離れ家10棟。
約150年前の古民家を移築したという母屋の、
その黒光りする床板は一つとして同じ形のものがなく、不揃が集合体になったとき見事な造形物となる。

チェックインしたばかりだというのに
「ぜったい、また来たい。」
と思ってしまうほどにぼくらはこの、古いものたちが隠し持つ色気にやられてしまったのだ。

そこからゆるい斜面に這う渡り廊下が棟棟をつなぐ。
広い敷地、わずか10棟。
ほかのお客さんの気配はただでさえ少ないのですが、部屋にいるともう完全に自分の温泉付き別荘に居るよな勘違いができる。

思えば、かつら木の郷は宿道楽のわりと初期に知ったお宿。
チェックアウトのロビーでコーヒーを飲みながらはじめてきたときのことを思い出していた。
それは夏の頃で、母屋の窓は開けられて、心地いいそよ風と山の匂いがしていた。
それにはちょっと甘いような香ばしい桂の木もじっていたのだろう。

 

 

 

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