徳島 祖谷(いや)温泉 ホテル祖谷温泉
お部屋
「平家伝説の残る浪漫の渓・日本三大秘境の一軒宿、ホテル祖谷温泉」とこれを聞いただけで、そそられます。でも険しい山道を歩いて、たどり着くという事でもなく、国道32号線を小歩危・大歩危を経由して、左回り(南側から)に宿に向かうと、比較的楽に宿の前まで車で行けます。
部屋は秘湯の宿ということなので、もっと鄙びた部屋かと思いきや、綺麗に改装されたモダンな部屋でした。BOSEのCDプレイヤーが置かれており、ジャズやクラシックのCDもあります。窓際にはオレンジ色のマッサージチェアも置いてあり結構洒落ていました。
はやる気持ちを抑えながらケーブルカーに向かいました。ホテルから約170m下の谷底にある露天風呂までは約5分。傾斜角が42度もあるためにホントこのケーブルカー スピードが遅いんです。去年は干上がっていた川底が、濁流でゴウゴウと音を立てて、水がとぐろを巻いています。
中はこんな感じです。秘境のケーブルカーというので、錆び錆びのオンボロを想像していましたが、ピカピカで新しい車両でした。確か3代目とか。ゆっくりと窓外に見える祖谷渓谷の景色を一望しながら下っていきます。
湯は透明なのですが、炭酸を含んでいるため、そして高い位置から大量に源泉が注がれているために、沢山の気泡できて湯が白く見えます。湯の花が舞い、硫黄のアロマも強いです。この気泡が体にまとわり付き、数秒で「真っ白な気泡の服」をまとったように、体中が白くなります。
露天風呂の外には祖谷川が流れているのですが、竹の隙間から頭を出して祖谷川を眺めていると、お腹のあたりを泡が「コロコロコロコロ」と胸の辺りに転がり上がってきます。くすぐったいのですが、マッサージをされているようで気持ちが良いです。
一日2000t(毎分1500?)自噴しているという源泉がドバドバと大量に注がれています。湯温39.3度のぬる湯で、体感温度は37度ぐらい。ゆっくりとゆったりと湯を楽しみました。
2時半にチェックインをして1時間半。休憩してまた1時間。そして夕食後、制限時間の9時までの1時間半。ほぼ貸し切りで極楽露天を独り占めです(*´∀`*)思う存分に湯を楽しみ大満足。3階は昔のままですが5階と6階がリニューアルされています。
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鮎塩焼き・阿波地鶏のつみれ鍋など温かい料理は温かく、冷たい料理は冷たく頂けました。ピンク色のアンデスの岩塩はおろし板で削り、天麩羅にかけて食べます。普通の塩より、まろやかでした。食事が終わると、「この岩塩、よかったらもって帰ります?」とお土産に頂きました(^-^)/
夕食後は、もちろんまた谷底露天風呂に行きました。外には山を照らす強力なライトがあり、虫がその周りに群がっています。しかしここ、ケーブルカーの待合の部屋は戸を閉めているので虫もいなくて、静かで少し幻想的です。壁や椅子は無垢の木でできていて、木の良い匂いがします。
祖谷のかずらばしゃ ゆらゆらと ゆれど主と手を引きゃ こわくない祖谷の民謡ですが、今年の祖谷は少し怖かったです。昨年も同じ頃にここを訪れましたが、雨が全く降らなくて、川の水量が乏しく、カラカラ状態でした。ぬる湯」で「外の綺麗な空気」を吸いながら、「硫黄の良い匂い」がして「炭酸の泡付き」が楽しめる。「湯の花が舞い」そして「超新鮮な湯」。これに「温泉から見える絶景」さえ加われば、正に私にとっては完璧な湯です。私の中では、ナンバーワンの湯ですが、欠点もあります。まずは湯の中に黒い水垢のような浮遊物が結構浮いています。これは硫酸菌が地中の鉄や有機物を硫化したものですが、これに触ると手が黒くなります。小さな子供が「お父さん小さな黒いの触ったら手が黒くなったー」とはしゃいでいました。後は虫です。昼間や夜は気になりませんでしたが、朝は小さな蚊の大群が逃げても逃げても付いてきます。落ち着かないのでこれは頂けません。「ぬる湯なので夏が一番だな」と思い7月に来たのですが、春や秋の方が良いかも知れないです。まあ欠点というにはあまりに些細なことで、本当にこのぬるい湯にはいつまでも入っていたいです。朝食は代わり映えなく普通でした。朝食も進化してほしいですね。昨年時間が無くて飲むことが出来なかったコーヒーもゆっくり頂きました。小さなコーヒーマシンが置いてあり、ボタンを押すとその場で豆を引き、一杯一杯珈琲を点てるという優れものです。こんなコーヒーマシン家にほしいです。便利なものがありますね(^。^)七夕の短冊が部屋に置いてありましたので、ロビーの笹竹に私達もお願い事を結びました。「またホテル祖谷温泉に来ることができますように」