今回の旅は山中温泉の胡蝶と山代温泉のあらや滔々庵の2連泊です。
いずれも料理に定評のある北陸の名宿。
まこと贅沢な旅です。
北陸の観光の名所といえば、古都「金沢」が浮かんでくる。
兼六園、近江町市場、茶屋街、武家屋敷跡・・・見どころ満載だ。
私たちは1泊目のチェックイン前に金沢のひがし茶屋街へ立ち寄ったが、
遠くからのおいでの方は十分に時間をとったほうがいいと思うので、
2連泊ならば中日に金沢観光をもってくるのが吉かもしれません。
キムスコ(木虫籠)と呼ばれる美しい出格子がある古い街並み。
三味線のお稽古している音がどこからともなく聞こえてきて風情がある。
細い路地も風情がある。
ひがし茶屋街の入り口付近を通ったら、なんともそそられるドミグラスソースの匂いが漂っている。
「自由軒」という洋食屋さんで、明治42年創業だという。
店内を見るとカウンター席は満席状態で、4つある小上がりのテーブル席にはだれも座っていない。
観光客ばかりだろうと思って入ったので意外だった。
小上がりのテーブル席を希望すると、
「テレビ見れませんが、いいですか?」
と妙なことを訊いてくる。
あらためて見てみると、カウンター席を陣取ってるのはどうやら地元客っぽく、
みな一様に、天井近くに設置された旧式の大きくもないテレビにかじりついている。
「松井がでてるの、松井秀喜。高校がこの近くだったのよ。」
と、テレビに映し出されているのは大リーグの野球中継にチラッと目をやりながら、
店のおばちゃんが教えてくれた。
松井の試合のあるときは、
スポーツCAFE状態
になるのかもしれない。
一番人気と言うオムライスとハヤシライスをたのんだ。
オムライスはライスが醤油で味付けされていて、和風オムライスだ。
ハヤシライスは美味しいのだが、やけに玉ねぎの存在感がある。
連れに食べさせると、「これはこれで、いい」との意見だった。
お味は意外に庶民的で、店内もなかなか庶民的。
店を出たら目の前に甘味カフェ「茶ゆ」という店が目に入った。
おあつらえ向き
とばかりに、デザートをテイクアウトすることにした。
能登のフレッシュミルクジェラートが黒い竹炭入りの最中に挟まれている。